これは、仙台にある「銀座ライオン 一番町店」のスタッフから寄せられたエピソードである。
3年ほど前の、寒い冬の日のことです。
ご来店されたのは、3名の若いお客様。しゃぶしゃぶの食べ放題をご注文いただきました。
しばらくして、そのお客様の席の前を通ると、「ちょっと寒いね」という女性の声が耳に入り、私はすぐに、「よろしければ」とお茶をお持ちしました。
お客様はとても喜ばれ、お帰りになりました。
その約2ヶ月後。スタッフを募集したときのことです。
応募者の中に「絶対にこの店で働きたい」と熱望している女性がいると、面接担当者から聞きました。私は履歴書の志望動機を見て、「あっ」と思いました。
「以前ここで食事をさせていただいたとき、スタッフさんに心のこもった接客をしていただき、お料理がさらにおいしく感じられたことが忘れられません。このお店で絶対に働きたいと思いました」
履歴書の志望動機には、あの冬の日の出来事が書かれていたのです。
私は「接客業をやっていて良かった!」と心から思い、感動、感激しました。
もちろん採用!
当時高校3年生だった彼女も、今では大学3年生。すべてのポジションをこなし、お客様にも人気で、なくてはならないエース的存在になっています。
まさか、お茶一杯でこんなことになるとは。
ドリンクや料理だけでなく、サービスのお茶でも感動していただけるんですね。そして、こんなに素晴らしい出会いができるのですね。