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チャレンジャーズ

01業態開発グランプリ



「おお、ついに制度化されたか!」
06年春。「業態開発グランプリ開催」が告知されたとき、多くの社員が歓迎の声を上げた。
当時、点(TOMORU)渋谷店の店長だった阿部亮も、その一人だった。
サッポロライオンは、ビヤホールを中核に様々な業態を展開している。
しかし、ともすると「アッパー世代向けの店」という先入観を持たれがちであり、より幅広い世代に向けた新業態開発が全社的な課題だった。
そんな中、ここ数年はアイデアを持った若い世代が経営に“直訴”する形で、これまでにない店が誕生し始めており、阿部が在籍する点(TOMORU)も、そのひとつだった。
そこで「いっそのこと全社員に呼びかけ、新しい業態を募集しよう」と始まったのが、業態開発グランプリだ。
「これは単なるアイデア募集のお祭りでなく、良い提案をすれば必ず実現されると確信しました。燃えましたね。」
若手社員たちが動き始めた。
阿部もすぐに同世代の仲間に声を掛ける。グランプリへの挑戦がスタートすると、全社が熱気を帯びたようになった。






エントリーの締め切りは7月。28歳の阿部を中心に20代後半4人で組んだチームは、うち3人がビールアドバイザーの資格を持つ生ビール熱愛者たち。「若者が最高の生ビールを気軽に味わえる店」を念頭に、アイデアを出していく。
「みんな忙しいから、打合せに毎回全員が揃うのは無理。
今日は2人、来週は3人と個別討議を重ねながら、なんとかエントリーに間に合わせました。大変? いや、新しいことを考えるのは楽しくてしかたがなかったですよ」
ただビールが旨いだけでは新業態にはならない。ビールに合って、しかも個性的な「おつまみ」が必要だ。阿部たちは、そこで燻製にたどりつく。
「“くん玉”ってビールに合うよね!って話から、そう言えばソーセージも燻製だ・・・燻製を売りにしている店ってあるかな?、と、案は一気に具体化していきました」
サッポロライオンでは、各店が独自にメニュー開発できるシステムがある。それを生かし、阿部たちはそれぞれの店で「燻製メニュー」を試していく。お客様の目の前でサッと燻蒸したらどうか。刺身の燻製、予想以上に好評! 仕入れルートやオペレーションの問題を実地で解決しながら、チームは9月の書類審査、11月のプレゼンと、順調に予選をクリアしていった。
いよいよ本番。07年1月、全国支配人会議でのプレゼンテーションだ。

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