「おお、ついに制度化されたか!」
06年春。「業態開発グランプリ開催」が告知されたとき、多くの社員が歓迎の声を上げた。
当時、点(TOMORU)渋谷店の店長だった阿部亮も、その一人だった。
サッポロライオンは、ビヤホールを中核に様々な業態を展開している。
しかし、ともすると「アッパー世代向けの店」という先入観を持たれがちであり、より幅広い世代に向けた新業態開発が全社的な課題だった。
そんな中、ここ数年はアイデアを持った若い世代が経営に“直訴”する形で、これまでにない店が誕生し始めており、阿部が在籍する点(TOMORU)も、そのひとつだった。
そこで「いっそのこと全社員に呼びかけ、新しい業態を募集しよう」と始まったのが、業態開発グランプリだ。
「これは単なるアイデア募集のお祭りでなく、良い提案をすれば必ず実現されると確信しました。燃えましたね。」
若手社員たちが動き始めた。
阿部もすぐに同世代の仲間に声を掛ける。グランプリへの挑戦がスタートすると、全社が熱気を帯びたようになった。
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